手のひらでそっと摘ままられあ、小さな乳白のガラスの器

乳白色のガラスに、

色が溶け込むように混ざり合い、

一つひとつ表情が異なります。

3色の乳白色の小さなペロペロガラス

柔らかな乳白色に、

彩りのマーブル模様。

その愛嬌のある姿に、

素朴な美しさを感じてしまいます。

そもそも、ペロペロガラスと呼ばれてきたこの器は、

戦前から戦後にかけて、

駄菓子屋で使われていたものだと聞いています。

水飴のようなものが入れられ、

子どもたちがそれを舐める。

その様子から、

ペロペロガラスと呼ばれるようになったのでしょう。

中身である水飴が主役で、

器は使い捨てに近い存在でした。

役目を終えたあとは、

ままごとに使われたり、

いつの間にか姿を消していったものも多かったはずです。

乳白色の小さなペロペロガラスが3点並べられいる

そうした前提で作られた、

小さく、簡素で、決して立派ではない器が、

いま、こうして残っていること。

そのこと自体が、

ペロペロガラスの魅力の一つなのだと思います。